イラスト原画販売について

先月の8月17日〜18日に行われた展示会で、SUZURIなどで販売しているグッズの原画を中心にイラスト原画を展示販売しました。
その時会場でご覧いただいた方や、お迎えいただいた方とはお話したので、ご感想いただいたり、こちらのコンセプトにご理解いただいたと思います。

　今回の展示はギャラリーの仕様上、フレームに入れて展示した方が良さそうだった事や、窓の近くのスペースであったので紫外線に対しても考えねばならず、改めて自分の描いているイラストに対して考えるきっかけとなりました。
　SUZURIなどで販売しているグッズは、1つは自分が欲しいと思うものを欲しいと思う瞬間作る、 もう1つは個展やグループ展などの展示会で展示販売する作品のグッズを作って購入できるように、という自分の為と展示にいらっしゃるお客様のためという2つの需要で登録をはじめました。

　今回の展示で展示販売した「トラちゃんトラちゃんシリーズ」は、前者の自分が欲しいと思う瞬間に作る方の作品だったために、原画を残すという観点から画材を選んでおらず、発色がよく早く乾きすぐにスキャンできるという点で使っているcopicというアルコールマーカーで描かれています。後者の展示会で販売する作品のグッズの場合、作品を展示販売する前提で描いているので、当然画材は経年変化に強く紫外線にも強いものを選んで制作します。
今回の展示販売では、紫外線対策のお願いとその為にフレームを作り替えるもしくはフレームを新たに作る、飾る場所の照明など気を遣っていただく事、画材が心許ないものなので特別に価格が低い事などご理解いただいた上でお持ち帰りいただきました。

　展示会場に来られなかった方にも展示後に通販（諸事情により初の試み）で販売しています。SNSで通販したら購入したいですか？と発信したところ、直接のメッセージなどで「欲しいです」とご購入の意思表示をされた方と、通販ページができたところをご覧になってからご購入された方がいらっしゃると思います。
　メッセージでやりとりして下さった方から「SUZURIで販売しているグッズを見た時から、このイラストの原画が欲しかったので嬉しいです。」というお声をいただいたのが、こちらサイドの想定外で驚きました。もともと原画の需要を無い物として作っていた作品だったからです。
　copicという画材は紫外線にとても弱い画材で、自宅で保管しているイラストは光を通さないファイルに挟んで本棚の本の間にきっちり挟んで光が届かない世界に保管しています。そういう光に弱い画材で描いているものは販売する気はなかったのです。
　今回の展示はどんなスペースでどんなギャラリーなのかギリギリ（当日）まで私がよく理解できていなかったので、新しい作品を作るより、あるものを展示してみようというイレギュラーな試みでした。

　メッセージを下さった方のご意見を元に、今後は展示作品として「トラちゃんシリーズ」を描く事も視野に入れました。
画材によってはトラちゃんの雰囲気や背景のあるものなど、違った表現になると思います。
展示に出す前提の作品制作になるので、来年か再来年には展示をしようと思います。
ゆっくりお付き合いいただければと思います。